最低賃金引上げと「収入の壁」問題

先日厚生労働省より、2024年度の最低賃金については全国平均で50円引き上げる目安がだされました。
今後は審議の上、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することとなります。
 
このタイミングで毎年課題となるのが年収の壁問題です。
パートさんが扶養範囲内で働くには収入の上限額を考えながら働く必要があります。
「103万円の壁」「106万円の壁」「130万円の壁」、それぞれで収入を調整しなけらばならず、
10月以降の労働時間を減らす動きが予想されます。
 
頼りにしていたパートさんがシフトに入れなくなると新たなスタッフを採用する必要がでてきますが
昨今の採用環境の悪化に伴い、すぐに採用できるとは限りません。
また、年末の繁忙期に働いてもらいたい企業にとっては教育期間も課題の一つ。
今からシフト調整に頭を悩ませることになります。
労働人口減少社会において、既存の労働力は希少価値になっています。
だからこそシフトの自由がきく働き方、スキマバイトにシフトしているのも事実です。
 
それらを踏まえ、今後企業側に求められるのは
求職者にとって魅力的な職場について常に考えることです。
働き方や給与といった条件面だけでなく、従業員を大切にしている職場環境や評価制度、
上司や同僚との関係性、定着率の良さなど、様々な角度でPRしていただきたいと思います。
 
◆2024年度 最低賃金改定の影響に関する調査レポート
https://jbrc.recruit.co.jp/data/data20240807_3332.html
出典:ジョブズリサーチセンター
 
「働き方改革」は、個々の状況に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現し、
働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指す取り組みです。
政府発行の「働き方・休み方ポータルサイト」では、
「働き方・休み方改善指標」を活用した自己診断や、
企業の取り組み事例、働き方・休み方に関する資料などが確認できます。
自社の現状を把握した上で、何を見直すべきかを参考にしてみてはいかがでしょうか。
 

◆働き方・休み方改善ポータルサイト
https://work-holiday.mhlw.go.jp/
出典:厚生労働省
 

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