今月はエーザイ株式会社様が取り入れ、大きな反響を得ているヒューマンキャピタルレポートについてご紹介します。
ヒューマンキャピタルレポートとは、人材戦略や人事施策、KPIなどを整理したレポートです。
もともとは米国証券取引委員会が2020年8月に、米国の上場企業に対して人的資本の情報開示を義務化したことで運用が始まりました。
日本国内では、2021年に0社だった開示企業ですが、2022年は7社、2023年は23社となり、2024年はさらなる増加が予想されています。
※人的資本とは、人間の持つ能力(知識や技能)を資本として捉えた経済学の概念です。
今回エーザイ株式会社様が注目されているのは2023年度版から大幅に変更した点です。
変更点は大きく2点。
・ページ数が47ページから123ページへと大幅に増えたこと
・ターゲットを株主や取引先ではなく、自社の社員と求職者に絞ったこと
これにより社外からの問い合わせだけでなく社内からの評価も上がったそうです。
ページ数が増えた理由は国内外問わず自社の社員のインタビューを増やしたため。
対象者を2023年度版の6名から50名に大幅に増やし、仕事風景だけでなくプライベートの写真や記事も増やしたそうです。
実際に7月末に2024年度版がリリースされると、報告書に掲載された社員から「知り合いに読んだよと声を掛けられた」という声が多数寄せられました。
社員のコミュニケーションを深めるという目的も達成されているようです。
そして求職者向けに新卒者向けの就職サイトにも報告書のリンクを掲示しました。
人材獲得競争が激化している中で就活生の企業を見る目が年々シビアになっています。
人的資本経営にどう取り組んでいるかを知ってもらうとともに先輩社員のインタビュー記事で自分の将来の姿がイメージしやすく、
社風を感じてもらえるきっかけにもなるのではと期待しているそうです。
2025年度版は社内から希望者を募り企画することでより良いレポートにしていきたいとのこと。
特に大手企業は人事や広報が独立していることも多く、同じように人材獲得に利用していく可能性があります。
参考にできるのは「親しみをもってもらうこと」
30秒のCMを30回みるとその企業や商品に親しみがわくという話があります。
30秒動画であれば各SNSにそのままアップできるため、手間もかかりません。
仮に動画が短くても更新頻度が高いほうが多くの方に見ていただける可能性があります。
弊社でも10月入社の新人さんのインタビューをホームページやSNSにあげる予定です。
※インスタは毎週金曜の夕方更新です
ご存じの通りindeedでは日々多くの求人情報が更新されています。
他社さんとの差別化をするためにも求人情報を求人サイトに掲載するだけでなく、
SNSで社風や商品の魅力、先輩情報を公開することで面接率や採用率を上げることができるのではないでしょうか。